高齢の母が転んで頭を打ち、救急車を呼びました|家族がそばにいても防げなかった日のこと

マンションの前で救急車へ運ばれる母を見守る娘と夫 親の介護

同居していたころ、母は自分の部屋で転び、頭を打ったことがあります。

その日は、私も夫も家にいる休日でした。

家族がすぐそばにいても、転倒は防げませんでした。

この記事では、救急車を呼んだその日のことを、「私の場合」としてお話しします。

※母を引き取ってから特養へ入居するまでの記録は、こちらの記事に書いています。

→「『若干毒親』の母を引き取って介護した私の記録|同居・介護離職から特養入居まで」

お昼ご飯のあと、聞いたことのない大きな音がしました

大きな音に驚き、母の部屋のドアを急いで開ける娘

お昼ご飯を食べたあとだったと思います。

母の部屋のほうから、普段は聞かない大きな音がしました。

あわてて見に行くと、母が倒れていました。

「どうしたの?」と聞くと、母はこう話しました。

「クローゼットに服をかけて、振り返ったら、ふらっとした」

どうやら、そのままテレビ台の角に頭をぶつけたようでした。

後頭部からの出血が、止まりませんでした

母の後頭部を白いタオルで押さえる娘の手

母の後頭部から、血が出ていました。

すぐにタオルで押さえましたが、なかなか止まりません。

母は、高血圧の薬を飲んでいました。

どのくらい出血するのかも分からず、私は心配になりました。

それでも母は、「全然大丈夫よ」と言っていました。

後頭部なので、自分では見えません。

そんなに血が出ているとは、思っていなかったようです。

夫に「救急車を呼んで」と頼みました

廊下で救急車を呼ぶ電話をかける夫と、床に用意した保険証とお薬手帳

私はタオルで押さえたまま、夫に「救急車を呼んで」と頼みました。

電話は、夫がかけてくれました。

救急車を待つあいだも、タオルで押さえ続けながら、母に声をかけていました。

保険証やお薬手帳も、用意しておきました。

救急車は、すぐに来てくれました。

救急隊の方には、飲んでいる薬や持病、いつ転んだのかを聞かれました。

母は大きな病院へ搬送され、私も一緒に救急車に乗りました。

検査は問題なく、数針縫って、その日のうちに帰宅しました

頭にネット包帯をして横向きに休む母と、そばで見守る娘

病院では、すぐに検査と処置をしていただきました。

傷は、数針縫いました。

幸い、検査の結果に問題はなく、その日のうちに帰宅することができました。

家に帰ると、母はショックだったようで、ベッドで横になっていました。

実はその日は、花火大会の日でした。

母を連れて行こうと思っていたのですが、それは叶いませんでした。

楽しみにしていた一日が、ほんの一瞬で変わってしまう。

介護には、そういうことがあるのだと知りました。

家じゅうの角に、クッションテープを巻きました

テレビ台の角にクッションテープを巻く手元

それからすぐ、家じゅうの家具の角に、クッションテープを巻きました。

テレビ台の角も、ほかの角も、すべてです。

転ぶこと自体は防げなくても、ぶつかったときのけがは、少しでも小さくしたいと思いました。

「一人だったら、どうなっていただろう」

この日は、たまたま夫も私も仕事が休みで、家にいました。

だから、すぐに気づき、救急車を呼ぶことができました。

でも、もし私ひとりだったら。

もし誰も家にいない時間だったら。

そう考えると、こわくなりました。

母は90代ですが、自分のことは何でも自分でできると思っています。

ゆっくりでも、自分でやろうとします。

それは母のいいところでもあります。

けれど、年齢とともに、できることも変わっていくのだと思いました。

頭を打つと、思いがけず出血することがある。

頭の後ろのけがは、本人には見えないことがある。

頭を強く打ったときは、本人が大丈夫と言っていても、ひとりで判断せず、医療機関に相談してほしいと、今は思っています。

私の場合は、この日のことがきっかけで、施設のことを考えるようになりました。

※施設を選んだときに、私が見学で確かめたことは、こちらの記事に書いています。

→「親の介護施設はどう選ぶ?介護施設で働いていた私が見学で確認したこと」

同じように、自分を責めている方へ

家族がそばにいても、転倒は防げないことがあります。

私と夫が家にいたときでさえ、母は転びました。

もし今、「もっとちゃんと見ていれば」と自分を責めている方がいたら、どうか自分だけを責めないでほしいです。

ひとりで全部を見守ることは、できません。

誰かの力を借りることも、親を大切にするひとつの形だと、私は思っています。

※親の介護で感じた罪悪感のことは、こちらの記事に書いています。

→「親の介護の罪悪感|好きになれない親を介護して、老人ホームに入居するまで」


今日という一日が、あなたにとって心地よい「ちょうどいい距離」の一歩になりますように。

きーのこと

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