母は、婿と出かけるのが好きでした|特養に入った今も、主人と3人で花を見に

藤棚の下を、車椅子の母と夫と3人で歩く後ろ姿 親の介護

母を引き取ってから、休日になると、主人と3人でよく出かけました。

行き先を考えるのは、いつも主人でした。

「お母さんを、ここに連れて行ってあげたい」

私が頼んだわけではありません。

主人が自分で、母が喜びそうな場所を探してくれていたのです。

この記事では、主人と母のこと、そして久しぶりに3人で出かけた日のことを、「私の場合」としてお話しします。

※母を引き取ってから特養へ入居するまでの記録は、こちらの記事に書いています。

→「『若干毒親』の母を引き取って介護した私の記録|同居・介護離職から特養入居まで」

休日が近づくと、主人がスマホで探してくれました

スマホで花の名所を探す夫の手元

休日が近づくと、主人はスマホで、花の咲いている場所を探してくれました。

桜、バラ、チューリップ、藤。

母は花が好きなので、季節ごとに、いろいろなところへ連れて行ってもらいました。

母が歩けるのは、近くの短い距離だけです。

出かけるときは、市役所でお借りした車椅子を使いました。

車椅子を押すのは、たいてい主人でした。

母の服を選ぶのも、主人でした

お店で母に似合う小花柄のブラウスを選ぶ夫の手

母は、おしゃれが好きな人です。

その母の服を選ぶのも、主人でした。

「センスがいいね〜」

母は、主人が選んだ服を、いつも気に入っていました。

主人が着ている服のことも、よく褒めています。

最近も、母から「靴下を買ってきて。色が濃いものがいい」と頼まれ、選んだのは主人でした。

二人は、仲良しなのです。

私と二人のときは、あっけないものです

母は、主人がいると機嫌がよくなります。

同居していたころ、私と二人でお昼ご飯を食べるときと、主人がいるときとでは、母の様子が違っていました。

そんなことも、少しずつ積み重なっていました。

今も、特養への面会は、主人と一緒に行っています。

主人と一緒のほうが、母もご機嫌だからです。

私と二人のときは、あっけないものです。

※母との距離のことは、こちらの記事にも書いています。

→「親の介護の罪悪感|好きになれない親を介護して、老人ホームに入居するまで」

久しぶりに、3人で出かけました

施設の部屋で、バッグを持って迎えを待っていた母

特養で暮らすようになってから、母と出かけることは少なくなりました。

外出すると、疲れるようになったからです。

それでも先日、久しぶりに、主人と3人で花を見に出かけました。

前の日まで雨が続いていましたが、その日は晴れて、少し風のある、過ごしやすい日でした。

出かける前、母は「どうしようかな〜」と、少ししぶっていました。

けれど迎えに行くと、ちゃんと準備をして待っていてくれました。

敬老の日に私が贈った服を着て、以前プレゼントした薄紫のカーディガンを羽織って。

今年は、いつも母が選ぶ紫ではなく、あえて私の好きな色を選んでみました。

それを、自分なりにコーディネートして着てくれていたのです。

いつまでもおしゃれな人だなと思いました。

「きれいね〜」と眺めていました

バラに手をのばして喜ぶ車椅子の母と、車椅子を押す夫

車椅子は、主人が押してくれました。

母は、花を見ながら「きれいね〜」と、うれしそうに眺めていました。

車の乗り降りはゆっくりでしたが、自分で頑張って移動していました。

ドライブ中に「大丈夫?」と聞くと、「うん、大丈夫!」と答えてくれて、ほっとしました。

帰りのカフェで、最後まで飲み干していました

カフェのテラスで甘い飲み物をうれしそうに飲む母

帰りに、カフェに寄りました。

ちょうどいい気候だったので、外の席で飲みました。

母は、甘い飲み物を、ズルズルと音を立てながら、最後までうれしそうに飲み干していました。

この日、母は満足そうに言いました。

「外に行けて、すっきりした〜」

疲れたかもしれません。

それでも、またひとつ、思い出ができました。

喜んでもらえていたら、うれしいです。

施設の方にも、助けていただいています

この日、母は入れ歯の歯がひとつ欠けてしまったことを、気にしていました。

施設のスタッフさんにお伝えすると、往診の歯医者さんに診ていただけるよう、手配してくださいました。

帰り際には、「髪が伸びてきたから、パーマをあてたいな〜」と母。

カットとパーマも施設の中でしていただけるので、予約をして帰りました。

出かけることも、施設での暮らしも、たくさんの方に支えていただいています。

※特養での暮らしのことは、こちらの記事に書いています。

→「特養に入居して分かった暮らしと費用|家族の負担はどう変わった?」

誰かと一緒だから、続けられること

母と私のあいだには、ずっと少し距離があります。

それは、今も変わりません。

けれど主人がいてくれることで、3人で出かける時間が生まれました。

ひとりで抱えていたら、きっとできなかったことです。

家族のかたちは、それぞれだと思います。

私の場合は、主人と一緒だったから、母との時間を続けてこられたのだと思っています。


今日という一日が、あなたにとって心地よい「ちょうどいい距離」の一歩になりますように。

きーのこと

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